田村金星 ベスト 細字香炉 百人一首 九谷焼

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田村金星 細字香炉 「百人一首」

田村金星(1896-1987)

1911年 16歳で小田清山に師事。清山の次女、雪と結婚。
1924年 小松市高堂町で独立。宮家献上制作。
1944年 戦争中技術保存者に認定。
1948年・33年 天皇・皇后陛下御前揮豪の折「良く書けるね」とのお言葉を賜る。

1965年 小松市無形文化財に認定。
1976年 石川県指定無形文化財九谷焼美術保存会会員に推薦される。

「九谷毛筆細字技法」は、主に和歌などの古典文学を極細の毛筆で磁器に描き込む技法。明治以降、九谷焼の繊細な絵付けに見合う表現として石川県の南部地方で独自に発展した。 現在まで一世紀以上に亘り、田村家に一子相伝の技法として受け継がれている。

細字はマンガンを原料とした釉薬で描かれた後、約800度で焼成されます。粘性のある釉薬を用いて極小の文字を描くことは難しく、技術の修得には長い年月を要す。 立体で曲面の多い素磁に整然と文字を配列し、絵付け全体とのバランスを図る為に、作業は基本的には裸眼で行います。また、器の内側に描く際は、縦の線は下から上に引くなど通常とは全く異なる書き順を用う。極小でありがながらも書としての美を兼ね備えた文字表現を目指して、独自のさまざまな工夫が凝らされています。 直径三センチの内側に百人一首を収めた洋杯は、まさに技法の粋を極めた象徴的な作品であり、歴代が技術の研鑽の為に取り組んできました。

初代・小田清山、二代・田村金星のもとに進境を示してきた細字技法は、三代・敬星、四代・星都に受け継がれ、現代性あふれる雅の美を備えた作品を追求すべく、今もなお発展しています。

共箱あり

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高さ約11cm 幅約10cm
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ただ概ね現物と同じ色彩となっています。

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